グローバルリートの選び方:世界シェア6割の北米リートは期待大

リート(不動産投資信託)市場は日本だけにとどまらず、世界中に存在します。では、グローバルリート(海外不動産投資信託)にはどのような特徴があるのでしょうか?

1.グローバルリートの特徴

グローバルリートの特徴と言えば、まず、日本国内のJリートよりも時価総額、流動性ともはるかに大きい市場規模であることがあげられます。特に、北米のリート市場は全世界の約6割を占めており、日本の10倍以上の規模とも言われています。

リスク分散型の投資商品

また、グローバルリートの特徴として、投資物件の多様性があげられます。Jリートの場合、オフィスやマンション等が主な投資の対象ですが、ワールドリートの中には病院や物流施設などにも投資する商品が散見されます。複数の投資対象を選定及び組み合わせることでリスクを分散し、高収益を維持し投資家への分配金もJリートより高い傾向にあります。

アメリカ景気需要の高まりを利用する商品

最近では、世界最大の経済大国であるアメリカの景気の回復にあわせて、グローバルリートへの期待も高まっています。

なぜならば、景気が良くなれば個人消費が活性化し、商業施設の賃料収入やオフィス需要の高まりで賃料収入の増加が期待され、グローバルリートの収益も増加が期待されるからです。

2.日本で購入できるグローバルリートの特徴

大変魅力的な商品であるグローバルリートですが、日本で購入することはできるのでしょうか?すべてのグローバルリートが購入可能ではありませんが、日本の証券取引所に上場しているグローバルリートであれば、購入可能です。

二つの購入方法

その場合、グローバルリートに投資した投資信託(グローバルリートファンド)を購入する方法と、世界の不動産に投資したグローバルETF(上場投資信託)を購入するという方法の2種類があります。

グローバルリートのメリット・デメリット

なお、グローバルリートファンドとグローバルETFには、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。購入する際には、これらを踏まえて検討して下さい。

グローバルリートファンド

◇メリット:ファンドの種類が多い
◆デメリット:高コスト(信託報酬が高い)

グローバルETF

◇メリット:低コスト
◆デメリット:原則ドル建てで為替差損のリスクあり

3.グローバルリート選定のポイント

グローバルリートファンド又はグローバルリートの選択の方向性が決まれば、さらに具体的に投資する商品を絞り込んでいきましょう。その際の見極めのポイントは、以下のとおりです。

(1) 分配金の利回りではなく、トータルリターンを考える

グローバルリートのメリットとして、分配金が高額であることに触れましたが、分配金の利回りだけで判断するのは早計です。分配金利回りは、次式で表されます。

【分配金利回り(%)=100×(過去1年間の分配金の合計)/(基準価額)】

したがって、分配金利回りは、分配金の合計が一定であれば、基準価額が下落すると上昇することになります。また、分配金利回りが高くても、運用による収益ではなくファンドの資産を取り崩して分配金を支払うケースもあるようです(特に毎月分配型のファンド)。

したがって、分配金の利回りではなく、分配金の実績に基準価額の騰落を加味したトータルリターンでファンドの運用実績を把握するようにしましょう。

(2) 投資対象地域・国

投資対象の地域・国の不動産は、その地域・国の経済の影響を強く受けています。

現在、アメリカの景気が上向きである一方、欧州の信用不安や中国の景気減速等などが囁かれおり、これらの要因が米国のリートを主な投資対象とするファンドを上位に押し上げ、反対に欧州のリートを主な投資対象とするファンドを下位に追いやっています。

このように投資商品を選ぶ際には、地政学的リスクにも配慮が必要です。なお、グローバルリートの中には、世界各地域に幅広く分散投資を行うファンドもありますが、これらはミドルリスク・ミドルリターンのポジションにあると言えるでしょう。

(3) 為替の影響

グローバルリートですので、当然、為替の影響があります。現在の円安ドル高傾向であれば、為替差益の恩恵を受けることができますが、円高ドル安となると逆に為替差損により利益が減少してしまいます。

ファンドによっては「為替ヘッジあり」の商品もありますので、為替の影響をできるだけ少なくしたい方は、検討されてはいかがでしょうか。

監修者

龍 良雄

関西出身。FP2級及びAFPを取得。年金や税金(節税)、マイナンバー制度や社会保険なども得意な分野です。最近では、株やFX(国内及び海外)など、金融関係も取り扱っています。現在、フリーで活躍中。趣味は映画観賞、音楽鑑賞です。どうぞよろしくお願いいたします。