白色申告で経費にカウントされるもの・されないもの

平成26年から白色申告者にも帳簿への記載が義務付けられました。記帳の際、収入や売上以外にも事業にかかった経費を記載しなければなりませんが、白色申告で経費として計上できる費用とは、どのような性質の出費なのでしょうか?

1.白色申告の必要経費の科目

確定申告で白色申告を選択する場合、決算書として「収支内訳書」を作成し提出しなければなりません。この収支内訳書には経費勘定科目として、以下の18科目が挙げられています(青色申告で使用する「所得税青色申告決算書」の科目も同様です)。

勘定科目で経費分類をしておく

ご自身の帳簿に必要経費を記帳する段階から、この勘定科目の区分けに沿って経費を分類しておけば、収支内訳書の作成作業も楽になります。以下、それぞれの経費について、簡単に説明します。

現物支給した食事代や被服代も該当します。

(1)給料賃金 従業員の給料・賞与・退職金です。
(2)外注工賃 修理加工や下請け作業など外部に注文して支払った場合の工賃等です。
(3)減価償却費 建物、機械、車、高額な備品などの償却費です。
(4)貸倒金 回収不能となった売掛金・受取手形等です。
(5)地代家賃 店舗、事務所等の家賃等です。
(6)利子割引料 借入金の利息、受取手形の割引手数料当です。
(7)租税公課 事業用の自動車にかかる税金(自動車税、自動車取得税、自動車重量税)、印紙税、事業税、事業所税、固定資産税、不動産取得税、登録免許税、消費税等です。
(8)荷造運賃 商品の梱包に使用するガムテープ、段ボール箱、緩衝材等の購入費、発送時の宅配便の配送料等が該当します。
(9)水道光熱費 事務所の電気料金、水道料金、ガス料金、灯油購入代等です。
(10)旅費交通費 事業のために使った電車・バス・タクシー代、高速道路など有料道路の通行料、駐車料金、宿泊代等です。
(11)通信費 事業で用いる電話代、インターネット代、切手代等です。
(12)広告宣伝費 名刺、求人広告費等です。店名入りのポケットティッシュ等の製作費も含まれます。
(13)接待交際費 取引先を接待する茶菓飲食代、取引先へのお中元やお歳暮の費用も経費として含まれます。
(14)損害保険料 事務所の火災保険料、商品を対象とした損害保険料、事業用自動車の自動車保険料等です。
(15)修繕費 店舗、機械設備、器具・備品などの修理代です。
(16)消耗品費 文房具、机・椅子などの事業に必要な事務用品等です。
(17)福利厚生費 従業員が対象の社会保険料、労働保険料、健康診断費用、慶弔見舞金、制服代、残業食事代、研修会参加費等です。
(18)雑費 上のいずれにも該当しない費用です。

2.勘定科目が分からない場合は?

上記のの勘定科目のどれに当たるか判断が難しい場合、ご自身の裁量で科目を決めても差し支えありません。

仮に仕分けた科目が間違っていても、肝心なのは当該支出が事業に必要な支払いであったかどうかであり、税務署に対して合理的な説明ができれば問題ありません。

税理士に相談する

とはいえ、特に初めて申告する方など心配な人もいると思いますので、そのような方は、税理士会等が開催する税理士の無料相談会等で相談すればよいでしょう。

3.白色申告で必要経費として認められないもの

必要経費として計上しても、実際には認められないものもあります。代表的な例をいくつかご紹介しますので、参考にして下さい。

(1)延滞金

各種税金を期限までに納めない場合、延滞金や加算税が課せられますが、これらは必要経費として認められていません。

きちんと期限までに納付するようにしましょう。また、事業用車を運転して起こした交通事故に関する罰金、反則金等も必要経費としては認められていません。

(2)自家用で使う水道光熱費、通信費

自宅の家賃や水道光熱費等の全額経費として計上することは認められていません。ただし、事業用に使用した分は経費として計上することが認められていますので、事業の使用割合に応じて費用を按分しなければなりません。

使用割合は、税務署から説明を求められる場合があるので、使用時間や使用頻度などの記録を残すなど、合理的に説明できるようにしておくことがポイントです。

監修者

堀口 真代

大学卒業後に渡豪。在豪中に現地の銀行口座を開いたことがきっかけで外貨預金に興味を持つ。新聞社外電部、信用金庫などを経て現在はフリーランスで記事を執筆。